上村愛子のワールドカップ年間種目別優勝の価値

　モーグル・スキーヤーでなくても、私のようなスキー好きにとっては、上村愛子選手がFISワールドカップで４大会連続優勝し、モーグル女子の年間総合優勝に輝いたことは本当にビッグニュースでした。
　テレビのニュースでアナウンサーが、「本番のバンクーバーオリンピックでは金メダルが期待できます」というようなことを言ってましたが、その表現は少しおかしいと思います。確かに、オリンピックは大きな大会で、そこで金メダルを取ることはすごいことだし、彼女もそれを大きな目標にしているに違いありません。ただ、ワールドカップでの総合優勝は、一発勝負のオリンピックと違い、世界トップレベルの選手の中で１シーズンを通してもっとも強かったということを表しています。私はオリンピックが大好きですし、金メダルの価値を否定するつもりなど毛頭ありませんが、結果的に彼女が金メダルを取ったとしても、取らなかったとしても、この2007-2008シーズンのワールドカップ総合優勝そのものが日本国内でもっともっと評価されてほしいものです。
　これがモーグルではなく、アルペンのスラロームかノルディックの純ジャンプだったら、あるいはもっと違うところで、たとえば自動車のF1だったら、日本人選手が、年間総合優勝どころか一つの大会で優勝しただけでも大騒ぎになることでしょう。そう思うとモーグルはまだまだマイナーといわざるを得ないですよね。

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